ディズニーアート展
「夢を求め続ける勇気さえあれば、すべての夢は必ず実現できる。いつだって忘れないでほしい。すべて一匹のねずみから始まったということを。」
ウォルト・ディズニーの言葉である。
お台場の日本科学未来館にある、ディズニーアート展に行って来た。
俺はそこまでディズニーが好きというわけではないが、嫌いでもないので、彼女に誘われてやってきた。
展示内容は、ディズニーのキャラクターごとの原画や作画方法などについて知ることができる。
中に入ると有料の音声ガイドを借りることができ、その際に彼女の「ちょっとこのチケット持ってて」という言葉を無視してしまったため、序盤からややキレ気味でスタートした。
ミッキーやピノキオの可愛い絵から始まり、彼女は先程のこと忘れて、キャッキャッと興奮していたので少し安心した。
よかったぁ〜〜
と心の中で一息ついていたら、
「ねぇ、白雪姫の魔女の最後のシーン、怖いよね?」
み、見たことない。
王子様が白雪姫にキスしてハッピーエンドじゃないの?
「し、知らない、、、。」
そう答えると彼女は不機嫌になって、
「ほんと別れたい」と言ってきた。
彼女はすぐ別れたいと言う。
むしろ別れてみたい。白雪姫を殺そうとした魔女がどうなったかを知らなかったと理由だけで別れてみたい。そんなことになったら、本当の魔女はどっちだろうなと思いながら、それを肴にして友達と酒を飲みながら笑い合いたい。ワッハッハッハ。
と、考えていたら、彼女が目の前からいなくなっていた。
ようやく彼女のもとに辿り着くと、また質問してきた。
「このキャラクター知ってる?」
誰だこのおばさん。
あっ!知ってる!シンデレラに出てきてた!
今回はちゃんと答えられるぞ!
俺「シンデレラに出てくる魔法使いでしょ!」
彼女「眠れる森の美女だけど。」
そのあとしばらく口をきいてもらえなかった。
しかし、最後の方で彼女のテンションが爆上がりするコーナーがきた。
グッズ販売ブースだ。
むしろ彼女はここを楽しみに来ていたみたいで、一気に機嫌がよくなった。
彼女「昨日、給料日だったから買うぞー」
一緒に、可愛いね!なんていいながら商品を見る。
俺はそこまでグッズに興味がなかったので、彼女にひたすらついていくだけだ。
学校の教室くらいの狭さの空間をぐるぐるとひたすら回っている。
30分、、、、、、、
40分、、、、、、、
50分、、、、、、、
長い。
さすがにと感じた俺は言うことにした。
「ねえ、これさっきも見てたよ。忘れたの?」
言った直後に、この発言が言ってはいけないミスだと気付いたが、遅かった。
次の瞬間、
「ほんとウザい!出てけばいいじゃん!一緒に買い物したくない!」
俺の真っ白なスニーカーを踏む。
その数分後、似たようなコースターにひたすら悩んだ挙句、彼女はレジにスタスタ歩いていった。
ウォルトさん、あなたは素晴らしい作品を生み出したよ。
今回の作品展でそれをすごく感じたよ。
けどね、ウォルトさん。
ディズニーに心を奪われ、彼氏への優しさを忘れた恐ろしいキャラクターも生み出してしまっているよ。。。
ごーやちゃんぷる。